ましゅうの工作室

ぶどう色な客車の製作記とか

まきば線祭り

まきば線祭りというのをやるらしいと知ったのは、10月の軽便祭でもらったチラシ。

成田ゆめ牧場に軽便蒸機が動態保存されており、新造もされているとは聞いていたものの、車で行くとなると首都圏を通るのが億劫という事もあって、いまだに訪ねたことはなかった。

それでも「軽便好き・蒸機好きの方は絶対に来た方がいい」そんな公式アカウントの誘いもあって足を運んでみることにした。

住んでいる三河から成田まではクルマで4時間ほど。途中首都高を通るとあって到着時刻が読めないのではと思ったが、思った程の渋滞は無く、割合快適なドライブだった。

蔵王ハートランド位のイメージで居たので、諸々衝撃を受けつつ(田舎者)、牧場内に入ってまきば線へ向かうと既に大勢のギャラリーが。

10時過ぎの到着だったが、既に今日の主役たちは蒸気を上げ、祭のスタートに向け入れ替えをしていた。有火の機関車が7両とあって、蒸機の息遣いに囲まれる様な状況で理解が追い付かない。かつての蒸機全盛時代は、こんな光景が当たり前にあったのだろうか。

エアーロコになったとはいえ以前から気になっていたバーチカルボイラのマフ・ポッターのコンロッド周辺や、国内ではC53以来の3シリンダである9号機の弁装置の動作を間近に見て、百聞は一見に如かずだなぁ…と思ったり。

入れ替えを見ているだけでも飽きないが、このままだと昼飯を食べるのを忘れてしまいそうだったのでいったん離脱。ところがのんびりしすぎたようで、戻ったころには既に祭りのスタートである保存車両たちのパレードが始まっていた。

10両以上の機関車が動くとあって、次々に列車が走ってくる。ちょっとくらいシャッターチャンスを逃してもまあ次があるから良いかといったような状況で、(他の人の画角に入らないか気にしつつも)場所を移動しながら写真を撮る。

この日最大の話題は、東洋活性白土専用線1号機の復活。予備機だったこともあり、現役時代からほとんど動いていなかったとか。国産ながら国内では珍しい仏ドコービル社のコピーと言われており、フランス車乗りとしては親近感を覚える。

とはいえ客車好きとしては後ろに連なる旧井笠鉄道の客車が気になるところで、写真を撮るに飽き足らず、祭り後半の確実に乗れるタイミングで乗車。

ゴトゴト一周揺られて降りるとほどなくして、車庫に待機していた蒸機達がわらわら出てきて、蒸気機関車だけの8重連が出現。

軽便とはいえ国内に稼働状態にある蒸機が8両もある場所は他になく、良いものを見せてもらったなと感じた次第。

今回はイベントという事で人混みの中での撮影になってしまったけれど、今度は人の少ないタイミングで再訪してじっくり軽便鉄道の雰囲気に浸りたい。