ましゅうの工作室

ぶどう色な客車の製作記とか

くりでんミュージアムを訪ねる

大学祭で帰仙したついでに、くりでんミュージアムでやっている企画展を見に行こうと、若柳に行ってきた。

くりでんこと、くりはら田園鉄道が廃止になった時は中学生だったが、県内という事でたびたび足を運んだものだった。資料館のある若柳は車庫のあったところで、廃止後も何度か訪れており、資料館も今回で3度目。

若柳へは鉄道で行くことが多かったが、今や石越からのバスの本数は少なく、今回は時間を勘案して行きは高速バスを利用。仙台駅前を出たバスは東北道に入り、穀倉地帯を北上し、1時間ほどで若柳に到着した。

目当ての企画展の前に機関車庫や客車庫の常設展示をひと通り見学。廃止前にも車庫内の見学ツアーに参加したことはあったけれど、資料館として整備するにあたって調査されたのか、情報量は格段に増えていた。

車庫は建物として使うために、2棟とも一部新材を使って補修されている。一方で木造貨車のダルマはそのままとしており、“地方私鉄の車庫裏のダルマ”の質感資料にはもってこい。

資料館に戻っていよいよ目当ての企画展、ふたつのED351へ。タイトルのとおり栗原電鉄に2両存在したED351に焦点を当てたものである。後年まで活躍し記録も多い2代目だけではなく、記録の少ない初代についても所蔵する資料を中心に取り上げられているのが印象的だった。

展示資料を網羅した図録も発売されているのも模型趣味者には有り難く、M15の企画展のものと合わせて購入。

続いて道を挟んで向かい側の旧若柳駅へ。現役末期はクリーム色のトタン貼りだったが、公園として整備された際に沢辺駅の材料も使って復元されたとかで、大正時代の建設当時に近い雰囲気に戻されている。

資料館の車庫内にも2両の気動車が保存されているが、こちらの構内にも保存車がある。現役時代の若柳構内には電鉄時代の吊掛電車の廃車体が4,5両ゴロゴロしていたのを思い出す。(写真は廃止間際に駅構内の公開イベントを行ったときの物)

こちらはだいぶ整理されてしまったが、それでも資料館と合わせて10両以上の車両が残っているのは、廃止当時には思いもしなかった。

ひと通り観察を終えたあとは、遅めの昼食をとって、少し早いけれど帰路へ。帰りは石越経由と考えていたものの、丁度良いバスが無く、歩いて行くことにした。

石越−若柳間は廃止前にも一度歩いており(その時も丁度良い列車が無かった)、18年前を思い出しながらの旅路となった。